Geelang LIGO 78X Pro V2はシネマティックな撮影を行うために設計されたシネフープです。しかもGoPro Lite、いわゆる剥きプロやInsta360 SMO 4Kなどを搭載することを前提にしています。
今回もBanggoodさんからサンプル品をご提供いただきましたので、新バージョンのLIGO 78X Proを詳しく見ていきましょう。
LIGO 78X Pro V2は4種類のラインナップがあります。Caddx Vistaを搭載したデジタル機は日本では使用できませんので除外して、
Insta360 Goや GO2を搭載用の3S機
剥きプロを搭載用の4S機
HD撮影用のCaddx Baby Turtleを搭載済みの3S機
の3種類があります。今回は剥きプロ搭載用の4S機をレビューしていきます。
Banggoodでの各機種はコチラになります。
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Geelang LIGO 78X Pro V2のスペック
それぞれのバージョンを比較してみました。
3S機とHD機はカメラ以外同じです。4S機はモーターやESCが大きくなっています。
バージョン | 3S機 | HD機 | 4S機 |
---|---|---|---|
ホイールベース | 78mm | 3S機と同じ | 3S機と同じ |
重量 | 65g | 73g | 79g |
FC | SH50AF4 MATEKF411 ブラックボックス8MB BEC 5V 2A マウントサイズ 25.5mm x 25.5mm | 3S機と同じ | Ghf412 FC F411 ブラックボックス8MB BEC 5V 2A BEC 12V 2A マウントサイズ 25.5mm x 25.5mm |
ESC | FC Onboard 4in1 ESC 常時5A (瞬間7A) BLHeli_S S_H_50 XT30コネクター | 3S機と同じ | FC Onboard 4in1 ESC 常時12A BLHeli_S G_H_30 XT30コネクター |
モーター | GL1202 8700KV 2~3S仕様 シャフト径1.5mm 重さ 3.4g コネクタ接続 | 3S機と同じ | GL1204 KV5000 3~4S仕様 シャフト径1.5mm 重さ 5.8g コネクタ接続 |
VTX | 周波数: 5.8GHz 5バンド 40ch 25、100、200、400mW 制御プロトコル IRC Tramp | 3S機と同じ | 3S機と同じ |
カメラ | RUNCAM NANO4 1/3 COMSセンサー 水平解像度: 800TVL | Caddx baby turtle フープバージョン 録画解像度 1080p 60fps FOV 170度 縦横比 4:3、16:9 | 3S機と同じ |
プロペラ | Gemfan 2020 | 3S機と同じ | Gemfan D51 |
全てのバージョンでブラックボックスを搭載しているのも特徴です。
詳細チェック
それでは実機を見ていきましょう。
LIGO 78X Pro V2の外観
まずは届いた外箱。いつもながらなんか不安になるヨレ具合。
が、中のケースはシッカリしています。
ケースを開けるとかなりギッシリと詰まっています。
全部出してみましょう。
バッテリーが1個付属しています。
4S 450mAh HV仕様のリポバッテリーです。約56g
USBケーブルも付属しています。先の差し込み部分が長いのでFCのUSBコネクタまでが遠い機種に重宝します。LIGO 78X Proもこの長さが必要です。
予備のプロペラ、予備のバッテリーストラップ、予備のバッテリーマット。M2のボルト用1.5mmの六角レンチ、とプラスドライバー。
プロペラは2020、直径2インチでピッチも2インチです。
こちらは剥きプロや、SMO 4Kなどのカメラを搭載するためのホルダーです。3Dプリンターで出力された弾力のあるTPU製。3種類付属していますがどれがどれに使用できるのか明記してありませんので、実際にカメラに合わせてみる必要があります。
で、合わせてみたところ。SMO 4Kは手元にありませんので検証できませんでした。
微妙に違う。
こちらは樹脂製のダクトの上部に取り付けて剛性を上げるためのカーボンプレートです。しかし、そのままダクトに付けるとプロペラに当たるので、当たらないようにかさ上げの樹脂製スペーサーが付いています。このスペーサーを介して付けてみても剛性アップには貢献しないので、カーボンプレートの取付は止めました。実際樹脂製のダクトだけでも十分にしっかりしています。
赤丸の所3か所がカーボンプレートの取付に使用する穴。
まあ付けておいても0.9gなので問題ないんですけどね。
FCの配線用のダイヤグラム図とFrSky XM+レシーバーの説明書。
ダイヤグラム図はスキャンした大きい画像を下記に用意しました。
では機体を見ていきましょう。
ご覧のように機体のフレームとなる樹脂製のダクトは全体が一体成型されてします。ダクトも含めて外周は分厚いEVAフォームでぐるっと囲まれており、こちらも一体成型になっています。
真上から。右側がフロント方向になります。バッテリーマットが貼り付けてありますが中抜き部分が除去してないですね。
正面から見たところ。黄緑色の剥きプロ用のカメラマウントが目立ちます。このマウントはTPU製で3か所で機体に接続され、機体からの振動を和らげる構造になっています。
また、剥きプロ用の電源ゲーブルも用意されています。バッテリー電圧がそのまま使用できる方は剥きプロ用で、5Vが出ている方がHawkeye Firefly X Liteカメラ用です。親切ですねw
おしり部分にはVTXのホイップアンテナとレシーバーのアンテナが出ていますが、固定されていません。
最後尾には4連LEDが貼り付けてありましたが、取れています。EVAフォームに両面テープではすぐ取れると思うけど・・
ギュッと押して付けておきましたw
後ほどインシュロックで固定しました。VTXはすぐ内側に縦にして樹脂製ボディにネジ止めされてあります。
機体の下面は下写真のように中央部分が突き出ています。ここが着陸脚になります。
上面はプロペラがダクトよりはみ出ていますので、バッテリストラップやケーブル等が接触しないように注意が必要です。3S機はモーターの高さが無いのではみ出さないのかな?
FPVカメラはRUNCAM NANO4。固定用の穴が3か所空いていますので他のカメラでも調整できそうです。
機体のひっくり返して見たところ。中央部分の着陸脚に当たるところにはカーボンプレートが固定されています。
モータ部分にもカーボンプレートで補強がされています。
4S機は1204 KV5000モータです。見た目が綺麗なモーターですね。
上部プレートを外して見ました。傾いて貼り付けてあるバッテリーマット・・・
裏返すとプレートの肉抜きと合っていないのでマットのスリットはそのままだったのですね・・w
でも親切なんですよ。Geelangさんは。
ほら、ちゃんとブザーが搭載されています。やや大きめのコンデンサーもありますので安心ですね。なのでハード的には購入したままで何もしなくてもいいですね。レシーバーのバインドだけです。
ところがバインドしようとするとレシーバーがイカ墨スパゲティの奥に隠れていています。
イカ墨スパゲティをかき分けてレシーバー発見!というかモーターケーブルを適切な長さにするとすこし軽くなりそうw
ですがめんどくさいのでそのままで体重測定をすると、82.7gカメラマウントやストラップ等を含んでいるので公称値より重くなっています。
付属していた4Sバッテリーを含めると138.g。
さらに剥きプロHERO8とホルダーを追加すると166gとなりますが4Sなので平気です。
Betaflightの設定
続いてBetaflightの設定を見ていきましょう。
バージョンは4.2.8。とりあえずこのままで問題ないでしょう。
ポートはUART1にVTXの制御に使われています。プロトコルはIRC Trampですね。
基本設定では、プロペラ回転方向は逆のプロップアウト。PIDループが4KHzにしてあります。アーミング角度がクラッシュアフターフリップが出来るように180度にしてあります。親切~。
で、機体名ですが、少し隠れて見えませんが、LIGO78XPRO +GOPR と入力されています。+GOPROですよw もう剥きプロを搭載することを強制している様じゃないですかw
少し設定を変えます。RPMフィルターを使用するので、ESC/モータープロトコルをDSHOT300に変更。双方向DShotをONにして、モーターの極数を12に変更します。モーターアイドルスロット値が少し大きいので、6.0へ変更。
屋内で撮影する時には宙返りなどしませんので、エアモードは不要です。なので基本設定にあるその他の機能のAIRMODEはOFFにします。代わりにモードタブで設定し、必要なときだけエアモードを有効にできるようにします。
電源・バッテリータブは必要な設定がされています。HV(ハイボルト)タイプのリポバッテリーは4.35Vになりますので、1セル当たりの最大電圧をBetaflightデフォルト値より少し上げるのですが、ここも4.4Vに設定してありました。Geeちゃんさすがです。
PIDチューニングはすでに設定してありますね。まずはそのままでフライトしてみましょう。
レート調整はデフォルト値ですので、いつもの値に設定します。
フィルター設定です。RPMフィルター有効にするので、動的ノッチフィルターを変更します。
下図のように上二つを0と250にします。
受信機タブです。少し変更します。
AUX4にRSSIが来ているのでRSSIチャンネルでAUX4を指定します。スティック高を2000に。デッドバンドに4を入れました。またオートスムーズを10から20に上げました。
モードタブ。エアモードはここで送信機のスイッチに割り当てたチェンネルに設定します。ここでは3ポジションスイッチの上側がアングルモード、真ん中がアクロモード、下側がエアモードになります。
VTX設定。日本仕様のVTXテーブルにします。
VTX制御プロトコルがIRC Trampなので下記からダウンロードしたファイルを読み込ませます。
送信出力のラベルと値を変更します。ディスアーム時最小送信出力を初回アーム時のみにします。
4連LEDが搭載されているのでLEDの設定もしてあります。
この機種のFCはブラックボックスを積んでいるのでログが取得できます。機体のPID調整ではBlackboxデバッグモードでGyro_Scaledを選択して、フィルター処理される前の生のジャイロデータを取得できるようにします。
ジャイロを搭載していないカメラで撮影した映像を、ReelSteady GOやGyroflowでスタビライズする時はログレートを500Hzに、デバッグモードをNONEにします。
ESCのファームウエアを双方向DSHOT対応に書き換えたらモータータブで確認します。モーターを回転させるとR:に回転数が表示されています。E:エラーはありません。
初期設定のダンプファイルはコチラに置いておきます。(右クリックしてリンク先を保存してください。)
ESCの設定
ESCの設定を確認します。
ターゲット名はG-H-30。BLHli_Sのバージョンは16.7です。
RPMフィルターを使用するので、双方向DSHOT対応のファームウェアに書き換えます。
今回はBluejayを使用します。現時点で最新バージョンの0.14を選択し、PWM周波数を48KHzを選択します。
Bluejayファームウェアについてはこちらの記事で解説しています。
フライト
では実際に飛ばしてみましょう。4か所でフライトしてきました。
使用したバッテリーは付属の4S 450mAh HVです。
搭載したカメラはNamelessRC製のケースに組み込んだGoPro HERO8で離陸重量166gです。
FPVカメラのDVR映像は 1:33 から確認できます。
フライトタイムは5分15秒前後でした。これだけ飛べば十分ですね。 これ以上は集中力が続かないw
ダクトの横に余分な穴がなく気流がスムーズに抜けるからなのか、思っていた以上にうるさくなかったです。これなら屋内で人物のそばまで近づいても威圧感は少なそうです。分厚いクッションも安心感がありますよね。
屋外では風の影響は受けやすい方だと思います。横方向から見た風を受ける面積が大きいからなのかもしれません。
4S機なのでパワーがあります。スムーズな撮影には繊細なスロットルワークが求められますので、送信機のスロットルカーブなどを調整してフライトすると良いでしょう。またBetaflightのスロットル制限を設定しても良いかもしれませんね。
ホイールベースが78mmと75フープと少ししか違わないのですが、分厚いEVAフォームなどで全体の幅が124mmあります。ちなみにBetafpvの85Xは幅120mmです。機体の大きさに慣れないうちは、人や物体に接近したり、狭い場所をくぐったりするときには当たらないように注意したほうがよさそうですね。
Geelang LIGO 78X Pro V2 4S機は、屋内で剥きプロを載せてシネマティックな撮影をするのに最適だと思います。それほど音も大きくなく、全周を分厚いクッションで保護された機体は人物の撮影にもよさそうです。
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