機体とバッテリーの合計重量が200g未満のドローン(U199)は、無人航空機ではなく模型航空機として扱われます。そのため特別な飛行許可・承認を取得しなくていいので、わりと手軽に飛行させることができます。今回はU199でありながら、パワフルで、フリースタイル飛行で高画質動画が撮影できるレーシングドローンを自作していきます。あなたも一緒に作りませんか? パート2
パート1はこちら
使用する部品2
FC と ESC
前回ご紹介したようにフレームは、20mm X 20mmのマウンティングホールがありますので、使用するFCも20mm X 20mmタイプのものを使用します。通称で「ミニ(mini)」と呼ばれてます。ちなみにマイクロは16mm X 16mmタイプになります。 参考:レビュー:iFlight SucceX Micro F4 Flight Tower (V1.5)
FCは、F3の物はBetaflight4.0以降ではサポートされなくなりますのでF4あるいはF7の物を選んでください。ESCは3インチ機ですので20Aくらいは流せられるものがいいでしょう。なお32ビット版である必要はありません。
今回使用するのはこちらのFCスタックです。FC+ESC+VTXのコンボですね。これは、シリーズの上位バージョンですが通常バージョンのF4タイプでも十分使用できます。
Geprc Stable Pro F7 Stack Dual Gyro F7 Flight Controller & 35A BLheli_32 4in1 ESC & 5.8G 500mW VTX
ミニタイプながら、F4より処理能力が高いF7採用で、さらにデュアルジャイロ仕様となっています。これはジャイロを2つ搭載してさらに片方のジャイロは90度回転させてあります。そのため片方のジャイロ(A)のX軸はもう片方のジャイロ(B)ではY軸にあたります。機体が傾いたときAのX軸とBのY軸で同じ値の傾きが検出されるはずです。ここで同じ値でない場合はそれはノイズが混入していることになります。その場合はAとBの平均値を採用することによってノイズは半分になることになります。通常ジャイロからのデータは余分なノイズが混入しているのでフィルターで出来るだけノイズを取り除きますが、デュアルジャイロの場合は先にノイズを低減させてからフィルター処理されます。ただし同じ面に搭載されているのでZ軸方向はAもBも同じ値になりノイズ処理できません。
ESCは定格で35Aまで使用でき、BLheli_32と書いてある通り32ビット版ですので高速に処理できます。またBetaflight4.0からの新機能であるRPMフィルターが使用できるようになります。(現在、RPMフィルターはデュアルジャイロと同時に使用できません。RPMフィルターを使用するときは Betaflight Configurator からジャイロを一つだけ使用する設定にします。)
VTXは、Pit mode / 25mW / 100mW / 200mW / 400mW/ 500mW の可変出力でもちろんFCから制御できます。制御プロトコルは、IRC Tramp です。アンテナコネクタは MMCX です。
また付属のVTXではなく開局済みのVTXを使う場合は、FCにパッドがありますのでそこに接続できます。
その他のオススメFC
ここで紹介したFCは私が使用しただけでこれは無いとダメという事ではありません。その他にもたくさん候補がありますのでリストしておきます。すべてFCとESCのスタックタイプです。
モーター
使用したモーター
今回使用するフレームはモーター取付穴が 9mm X 9mm のタイプですので使用できるモーターもこの取付穴に合ったものでなくてはなりません。9mmパターンのモーターは1102とか1103~1108などのタイプで、一つ大きめの120Xタイプもあります。中には1404で9mmパターンというのもありますが特殊です。購入時は取付穴サイズに注意してください。また取付穴が4つの物を選びます。取付穴が3つの物(120度間隔)の物がありますので気を付けましょう。
Installation Hole Spacing: 9mm
Motor mount hole: 9*9 φ2mm
などの表記がされていたり、図面が表示されていたりします。
また3インチ機でそれなりのパワーも使いますのでプロペラをモーターシャフトに挿すだけではなくネジ止めも出来るタイプにします。モーターシャフトは直径1.5mmの物になります。1.2mmの物もありますので注意してください。1.2mmのプロペラが手に入りません。(自分は1.2mmを購入して泣きました・・・)
今回使用したモーターはこちらです。
作成する3インチ機では4Sバッテリーも使用する予定ですので、KV値低めの5000KVの物を選択しました。性能表が掲載されていますので見てみると、3-3.5-3プロペラ使用3Sバッテリーでスロットル50%時に2.5Aで推力127gとなっています。4つで508gですね。同じプロペラで4Sバッテリーでスロットル100%時は14.2Aで推力503gって凄そうですねw
ケーブルとボルト込みで10.4g。4つで41.6gになります。機体重量の中で重量の割合が大きいのがモーターなので、これを軽いものに出来るかがU199版ドローンのキモになってきます。
その他のオススメモーター
次回に続く~