レーシングドローンのカーボンフレームが折れたので修復してみた

自作
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レーシングドローンのカーボンフレームを修復する方法です。

Happymodel Crux3 はオールインワンのFCと軽量のフレームで軽快に飛ばすことができるのですが、その軽量のフレームのあちこちがとても細くて、クラッシュで簡単に折れてしまうのではないかと思ってました。

フレームのアーム部分は厚さ2.65mmで幅は4mmです。さすがに爪楊枝よりは太いですが、割りばしの半分くらいの厚さと言えば想像つくのではないでしょうか?

先日フライト中に高さ15mくらいの所でRXLOSSして芝生の上に落下しました。落ちた時の角度が悪かったのかもしれませんが、アームが折れてしまいました。が~ん!!

今回はこの折れたアームを修復してみます。(`・ω・´)キリッ

これでもうクラッシュも怖くない!?

修復のために用意するもの

修復のためにいくつか用意するものがあります。ここでは私が今回使用した物を紹介します。

金属・炭素繊維用接着剤

今回修復に使用した接着剤は、金属やカーボンプレートの接着にも使える、セメダインメタルロックです。A材とB材を混合するとすぐに硬化が始まるタイプです。

製品ページには以下のように記載してあります。

■特長
・チタン、ステンレス、炭素繊維に使える
・エポキシ系に比べ、はく離強度や衝撃強度が高い
・速硬化タイプ
・金属同士を強力に接着
■用途
・金属同士の高強度接着
炭素繊維同士、炭素繊維と金属の高強度接着
・鉄道模型の接着、修理
■接着できるもの
・金属(ステンレス、アルミ、鉄、銅、真鍮、亜鉛メッキ鋼 等)
・炭素繊維(CFRP)
■接着できないもの
・ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、塩化ビニル 等

見よ↓ このありがたい文字列

炭素繊維同士、炭素繊維と金属の高強度接着

まさにドローンに関わる者の必須アイテムです!みんなこれを持っていますよ?たぶん

補強用の金属

また補強用に太さ1mmのステンレス製のシャフトを使用しました。

これはGoProを剥いたときにバッテリードアに使われていた物が、ポロっと床に落ちていたのを拾って流用しましたw

以前は適当な補強物が無かったので、細めの木ネジを使用したこともありますw

ダイヤモンドやすり

接着剤が付きやすくするためにアームのカーボン表面に傷をつけるためと、接着後の成型のためにダイヤモンドヤスリを使用しました。ホームセンターコーナンで6本セットを購入して使っています。

安いねえw むかしはダイヤモンドヤスリなんて1本数千円はしたのに・・

そのほかに接着剤を混ぜるために爪楊枝など。

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修復を始める

修復方法は、アームの折れた部分を接着剤でくっつけます。当然それだけではすぐにまた折れてしまいそうなので少し工夫をしました。

下準備

アームの折れた部分に接着剤を付けるので、少しでも接着しやすいようにアームの表面をダイヤモンドヤスリでこすって細かい傷をつけました。傷の中にも接着剤が入って結果的に接触面積が増えて強度が出る事を期待しての作業です。

折れた部分を突き合わせてみるとカーボンの積層部分が両端でうまくかみ合わさっているようでしたので、ここはそのままで作業をします。

もし折れた部分が節くれだっていたり大きく変形しているようだとダイヤモンドヤスリで整形しておく必要があるかもしれません。

アームに接着剤をつける

突き合わせたアームに補強用に用意したステンレスのシャフトをそっとのせます。

セメダイン メタルロックのA材とB材の同量を、要らない紙の上に出して爪楊枝で混合させます。混合を始めるとすぐ硬化が始まるのでこれからは素早く作業します。

混合した接着剤をステンレスシャフトの上から爪楊枝で垂らしていきます。シャフトが完全に隠れるまでアームと共に接着剤で覆う感じです。

少し時間をおいて接着剤が垂れてこなくなるまで硬化したら、もう一度接着剤の混合をして、今度はアームの裏側も接着剤を塗っていきます。

ポイントはカーボンフレームと接着剤の接触面積を増やすようにすることです。上の写真のようにアームの根元からモーターの直前まで接着剤で盛るようにしていきました。

一度完全に硬化させるために時間を置きます。

接着部分の成型

完全に硬化したら、ダイヤモンドヤスリで接着剤の硬化部分の形を整えていきます。

裏側も整形していきます。

成型後、モーターケーブルと共に絶縁テープを巻いて終了です。

だいぶ太くなりましたねw 割りばしくらい?

この組み合わせで修復前は 93.0gでした。
上の写真は輪ゴムが欠けていたので0.5g足して修復後は93.8g0.8gの増加になりました。

まとめ

完全硬化後はかなりガッチリと付いているようです。

この修復方法は、接着する面積が大きく取れるところで有効かと思います。接着面積が大きくなるとそれだけ力を分散できるからです。

いままでもこの方法で3インチ機までは修復したことがありますが、フライト中に修復箇所がダメになったことは一度もありません。交換用のフレームが届くまでの応急処置として有効ではないでしょうか?

ちなみにメタルロックはこれ以外にも意外と使用できます。

結論:クラッシュするな

アーム修復後にフライトしました

Insta360 GO を載せてフライトしましたが修復したアームは何も問題はないですね。

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